引けベースでは絶妙に1日2%以上の下落は見られなかったものの、イントラデーの前日比2%下げは見られたし、連日1%台下げが続いた。
GS CTAの2月Op Ex以降の下落相場で一応はポジション削減が行われたとGSは推定するが、過去対比ではまだ進んでいない。3月もメインシナリオでは緩やかな削減が続きやすいものの、そのペースは2月ほどではない。
DBが推定するシステマティック勢のポジショニングはまだ重いものの、小さな直滑降は見られた。こちらでもCTAは2月に増やしたポジションをまだ大して削減していないが、これはやや古い2/27時点のものであることに要注意である。
CTAが横ばいなのにシステマティック勢が売り越しだったことは、消去法でVolコントロールが――1日2%の下げが見られなかったにもかかわらず――とにかくリアライズドVolの上昇を受けて売却に回ったことを示唆する。
裁量勢も含めたDBの統合ポジショニングは38パーセンタイルまで削減された。
流れてきた日付が新しいこともあり、野村はもう少しCTAの売りを観測している。1ヶ月のリアライズドVolは16.8まで上昇しており、それが再び落ち着くまでVIXのボトムもそのあたりになる。Volコントロールも1~2月の買い戻しの後に再び売られている。機械の売りは、例えば火曜3/4などに見られたような引け前の怒涛の売り崩しとして観測された。
個人投資家の活動はトランプ当選をピークにあまり目立たなくなっている。これはAAIIとマッチしており、今後の展開において、警戒してきたDeepseekショック以来の個人投資家の損益悪化プロセスが一巡しつつあることを意味すると見ている。
問題は誰が買いに転じるかである。機械勢はリアライズドVolが下がって来ないと買い出動しないし、裁量勢もFMSのキャッシュ比率の低さからこの下げを喰らっている。
NAAIMはようやく大きく切り下がった。先週の記事で「やはりNAAIMが指数の値動きにマッチする程度には下げてくれないと底打ち判断がしづらい」としていたのは正しかったのである。NAAIMだけ見ると前の週よりは押し目買いを入れやすくなる。GSのセンチメント・インジケーターはついにマイナスに転じた。