ダイナミックな絶景で有名なイエローストーン国立公園。アメリカの人気観光地です。
高く吹き上がる間欠泉、カラフルな熱水泉、豊富な野生動物、夏のラフティング、冬のクロスカントリーといったアクティビティで多くの観光客を惹きつけています。
牧場主によって駆除されたオオカミが1995年に再導入されてからは、イエローストーンは生態系の再構築に成功して豊かな植生が戻りました。
そこで豊富な野生動物が見られる場所にもなっています。ただし、グリズリー(ハイイログマ)に襲われて人が亡くなる事故も起きています。大自然は危険と隣り合わせ。
危険なのは大型の野生動物だけでなく、熱水泉もそのひとつです。
その熱水泉にうっかり転落して死亡、遺体が溶けてなくなった人がいます。一体、何が起きたのでしょう。
目次
- 転落した人が溶けてなくなる泉
- イエローストーンにはどうしてそんなに危険な泉があるのか
転落した人が溶けてなくなる泉
イエローストーン国立公園といえばまず挙げられるのが間欠泉と熱水泉ではないでしょうか。
ほぼ定期的に熱水を高く噴き上げる間欠泉「オールド・フェイスフル・ガイザー」や、カラフルに彩られた熱水泉「グランド プリズマティック スプリング」はイエローストーン国立公園のシンボルといってもいい自然景観です。

こうした見どころは指定されたトレイルと呼ばれる遊歩道に従って見て回ることができます。
しかし、このトレイルを外れて熱水泉を見て歩く観光客がいました。2016年11月のことです。
遊歩道を外れて歩いていたのはオレゴン州に住む23歳の男性、コリン・ナサニエル・スコットさんとその妹でした。ふたりは絶景を見るだけでは物足りず、立ち入り禁止区域へ侵入し、入って楽しめる温泉を探していたのです。