実験では、地上ロボット(UGV)と空中ドローン(UAV)を組み合わせた100台以上のスウォームを使用しました。

オペレーターは、Smart Information Flow Technologies社が開発した仮想現実(VR)インターフェースを活用し、高度な指示を出すことでスウォームを制御しました。

米国陸軍の都市型訓練施設で複数回実施され、各フィールド演習では追加の車両が導入されました。

オペレーターは10分ごとに自身の作業負荷やストレス、疲労感についての情報を提供し、最終演習では生理学的センサーを用いて作業負荷が評価されました。

1人のオペレーターが100台以上のドローンの群れを制御できる

実験の結果、オペレーターの作業負荷はロボットの急な環境適応が必要な際や、複数の指示を同時に出さなければならない場面で一時的に高まることがありました。

特に、障害物を回避しながらの自律移動や、ロボット間の調整が必要なミッションでは、作業負荷が通常時の1.5倍以上に上昇することが観測されました。

しかし、この負荷の増加は比較的短時間にとどまり、各ミッションの転換時に数分間発生するのみでした。

研究者は、「全シフトにおける推定負荷の過負荷状態は全体のわずか3%にとどまった」と報告しています。

そのため、オペレーターは負荷のピークが発生した際も短時間の適応を行うことで、長期的な負担の蓄積を回避できたと考えられます。

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実験により、1人の兵士が100台のドローンを指揮できると判明 / Credit: Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部

全体として、1人のオペレーターが100台以上の異種ロボット群を効果的に監督し、任務を遂行できることが示されました。

これは、従来の理論で考えられていた人間の制御限界を超える成果であり、スウォーム技術の実用化に向けた大きな一歩と言えます。

この技術が実用化されれば、少人数の人員で大規模なロボット群を運用する道が開かれ、災害対応や軍事作戦のみならず、農業や物流、インフラ管理など、さまざまな分野での応用が期待されます。