ここでは、北原が持つポテンシャルの高さに焦点を当てながら、若くしてプロデビューを果たしたFW森本貴幸(2024年引退)、MF久保建英(現レアル・ソシエダ)、さらにMF中井卓大(現スペイン4部ラージョ・カンタブリア)と比較し、その将来を検証していきたい。

  • MF北原槙(15歳7か月22日デビュー)174cm、66kg
  • FW森本貴幸(15歳10カ月6日デビュー)180cm、77kg
  • MF久保建英(16歳5カ月22日デビュー)173cm、67kg
  • MF中井卓大(16歳の誕生日にレアル・マドリードとプロ契約)178cm、73kg

森本貴幸 写真:Getty Images

森本貴幸の記録

今回、北原に記録を破られる形となったのがFW森本貴幸だ。当時東京ヴェルディに所属していた森本は、オズワルド・アルディレス監督に見い出された形で、ジュニアユース所属(1998-2004)にも関わらず、2004シーズン開幕戦のジュビロ磐田戦(ヤマハスタジアム/0-2)に後半6分から出場し15歳10か月6日で公式戦出場を果たした。

同年5月5日の第8節ジェフユナイテッド市原・千葉戦(味の素スタジアム/2-1)で途中出場から後半41分に決勝点を決め、15歳11か月28日というJ1史上最年少得点記録も樹立。その後も活躍しシーズン4得点を挙げ、Jリーグ最優秀新人賞(現在は「ベストヤングプレーヤー賞」に改称)を獲得している。

東京VではJ2降格も経験した森本だったが、2006シーズン途中に18歳の若さでセリエAのカターニャへ移籍(当初はレンタル移籍で2007シーズンに完全移籍に移行)。2007年1月29日のアタランタ戦で後半39分から移籍後初出場した4分後の後半43分に初ゴールを決めてみせ、自身の能力を示してみせた(出場・ゴールともに現在までセリエA日本人最年少記録)。