下水を流しながら施工が可能

 一方、ダンビー工法は、製管機を使用して「ストリップ」という塩ビの板状部材を既設管の内面にスパイラル状に巻いて、そこに板状部材を既設管にはめ合わせるための「SFジョイナー」という部材を装着。そのうえで、板状部材と既設管とのすき間に液状セメントを注入する工法である。EX工法と同じく部材などをマンホールから引き込むので地面を開削せず、レベル2地震動にも耐えられる耐震性を有するが、EX工法と違って空気駆動式の製管機を使用するため、下水を流しながら施工できる。

 ダンビー工法について間野氏はこう付け加える。

「下水道は圧力をかけずに自然に流すが、粗度係数が小さくツルツルしている塩ビの板状部材を巻いて流れやすくしている。そして強度を保つためにセメントを注入している。SFジョイナーにはフレキシブルな部位があり、地震発生時には屈曲を吸収して耐震性を発揮するので、下水の流出を防げる」