それでもホッキョクグマの赤ちゃんが大人になるまで生き残ることができるのは、全体の約半分だけです。
だからこそ、ホッキョクグマの個体群を保護する活動は重要です。
しかし、彼らは人里離れた雪の下に巣穴を作るため、巣穴におけるホッキョクグマの様子を研究することは簡単ではありません。
そこで、トロント大学スカボロ校の研究チームは、ノルウェーのスヴァールバル諸島で約10年にわたって遠隔カメラを用いた撮影を行い、ホッキョクグマの親子の様子を粘り強く記録し続けました。
そのおかげで、この度、ホッキョクグマの赤ちゃんが初めて巣穴から出る様子を取得することに成功しました。
また巣穴で生活するホッキョクグマの親子に関する貴重な情報もいくつか入手できました。
ホッキョクグマの子が初めて巣穴から出る映像が記録される

研究チームが記録した映像では、巣穴脱出のプロセスが明確に示されていました。
最初に巣穴を出るのは母グマで、外の環境を慎重に確認します。
その後、赤ちゃんグマたちは慎重に母グマの後を追いながら巣穴から這い出し、新しい世界へと踏み出します。
赤ちゃんたちはすぐには移動せず、数日から数週間、巣穴の周辺で適応訓練を行うことが分かりました。
この期間、母グマは狩りを再開せず、巣穴周辺で子グマを見守ります。
これは、赤ちゃんが極寒の環境に適応し、筋力をつけるための重要な時期だと考えられています。
