とはいえ、無思慮に徒歩に切り替えてしまうなら、「1日に数時間も通勤に費やす」という悲惨な結果になりかねません。

メンタルヘルスの観点で理想なのは、「自宅と職場が近く、その短い距離を徒歩や自転車で移動する」ことなのかもしれませんね。

今回の研究は韓国のものですが、同じアジア圏で生活し、平均通勤時間が長い日本人にも当てはまる可能性は高いと考えられます。

こうした結果を見ると、「郊外に広い家を買ってゆったり過ごそう、通勤時間は…まあ目をつぶろう」という考え方は危険かもしれません。

また会社まで出向く必要のない作業に対しては、通勤が不要なテレワークを推進することがいかに重要かをこの報告は示しています。

そんなことは言われるまでもないと感じる人も多いかもしれませんが、国や企業がこうした問題を認識し対処してもらうためには、今回のような科学データがより多く報告される必要があるでしょう。

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参考文献

Massive Study Finds a Link Between Commuting And Poor Mental Health
https://www.sciencealert.com/massive-study-finds-a-link-between-commuting-and-poor-mental-health

元論文

Association between commuting time and depressive symptoms in 5th Korean Working Conditions Survey
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2214140523001676

ライター

大倉康弘: 得意なジャンルはテクノロジー系。機械構造・生物構造・社会構造など構造を把握するのが好き。科学的で不思議なおもちゃにも目がない。趣味は読書で、読み始めたら朝になってるタイプ。