国防総省の調査とUAP報告の増加

 この証言を受け、ペンタゴンは調査を開始。これは国防総省が現在進行中のUAP調査21件のうちの一つに加えられた。これらの調査は、同省の全領域異常解決局(All-domain Anomaly Resolution Office, AARO)が行っており、同組織は2023年5月から2024年6月までの間に757件のUAP報告を受け取ったとされている。そのうち272件は2023年以前に発生したものの、公表されていなかった事例だという。

 AAROは、米国防総省とその他の政府機関のデータを統合し、UAPの収集・分析を行う初の公式機関である。ただし、現在のところUAPの報告を行えるのは軍関係者のみであり、民間パイロットがUFOを目撃した場合は、航空管制官を通じて連邦航空局(FAA)が国防総省に報告する仕組みとなっている。一般人の目撃情報を直接受け付ける窓口は存在せず、AAROは「一般向けの報告システムが整備され次第、発表する」と述べている。