同社は今、坂を転がり落ちるところで私が先週、勝負は案外早いと申し上げたのは時間軸に対する経営の耐性がさほど残されていないという点であります。誰か救いの手を伸ばすか、破綻か、さもなければウルトラCで復活するか、です。私は仮に破綻させてもやむを得ないと思っています。産業として革新的でもなく、存在価値が希薄になっており、歴史的大変革期にある自動車産業において淘汰はつきものだからです。もはや日本には大護送船団もないのです。
これら3社の行方を見てもご理解いただけると思いますが、10年、20年前のようなディールができなくなってきた、これが私も海外で経営者の端くれとして毎日戦っている中で感じていることです。世の中に規制やルール、利害関係、更に様々な声や圧力が極めて複雑怪奇に絡まっているのです。
それと3つの会社に共通しているのはどれも成熟産業なのです。コンビニは成熟産業かと言われれば海外進出の余地という意味はありますが、ビジネスモデルは完熟状態です。あとの2社は言うに及ばず、です。とすれば経営資源をどう配分していくのか、これが今後、大きな課題になってくる気がします。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2025年2月28日の記事より転載させていただきました。