人獣共通感染症の可能性も

 WHOの2022年の報告によると、2012年から2022年の間に、アフリカでは動物から人へ感染する病気の発生が63%増加している。特にエボラ出血熱などのウイルス性出血熱が全体の70%を占めており、その多くがコンゴやナイジェリアで確認されている。

 感染症の増加要因として、監視体制の強化により以前より多くの感染例が記録されるようになったことが挙げられる。しかし、人口増加や都市の拡大に伴い、人間が野生動物の生息域に進出する機会が増えたことも、動物由来の感染症が広がる一因となっている。

 現時点では、今回の感染症がどのように広がっているのか、正確な感染源が何なのかは判明していない。候補として挙げられているのは、マラリア、ウイルス性出血熱、食中毒、腸チフス、髄膜炎などだが、確定診断には至っていない。

 WHOと現地当局は引き続き調査を進めており、新たな情報が明らかになれば、さらなる対策が講じられる見込みである。

 かつて未知の病が世界を脅かしたように、この病もまた新たな脅威となるのだろうか。

提供元・TOCANA

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