惜しかったのは終盤、行ったり来たりの展開を見せていただけに、この日出場機会のなかったドウグラス・タンキが出ていれば、フィジカルが生きたのではないかという点だ。結果論ではあるが、西原はじめ、途中出場のMF中原輝やMF小塚和季が絡み、アフメドフにボールが入ることが多かっただけに、「もしタンキがいれば…」と感じざるを得ない。

攻撃陣には、ベンチから外れたMFカピシャーバ、MF矢島慎也に加え、高卒2年目のFW郡司璃来と高卒ルーキーのMF嶋本悠大も控えており厚みがある。GKに関しても沖悠哉は昨2024シーズンまでゴールマウスに君臨していた元日本代表GK権田修一に劣らない安定感を見せている。

得意のホーム戦で引き分けたものの、相手は昨季2位の広島だったことを考えれば悪い結果ではない。逆に1失点でしのぎ切ったことはイレブンの自信に繋がっただろう。

清水はこの後、ファジアーノ岡山戦(3月2日/JFE晴れの国スタジアム)、ガンバ大阪戦(3月8日/パナソニックスタジアム吹田)とアウェイ戦が続く。攻撃陣の層が厚い半面、守備陣の層は薄く、特に経験あるセンターバックの控えはDF高橋祐治しかいない。DFでケガ人が複数出た際に不安を抱えるだけに、この2戦が清水の真価が問われる連戦となるだろう。