この日は大阪側から和歌山側に潮が流れていて、釣りやすいのは和歌山側の釣り座だが、青物が釣れる確率の高い釣り座は、潮流に逆らって釣ることになる大阪側。この潮流が激流で、私が小アジを入れて活きを保たせているスカリバケツは、中央の手摺りに縛ったロープをひったくるかのように斜めになって和歌山側に流され続けている。
両隣の釣り人たちが一足先に変則エレベーター釣法の沈め釣りでのノマセ釣りを始めたが、25号のスバイクオモリですら着底しても一瞬で押し戻される厳しい状況。手狭な釣り座ゆえのおまつりトラブルも発生。私は潮流が収まるまでノマセ釣りの開始を後ろ倒しすることにした。

中アジの大群が到来
ノマセ釣りの開始に躊躇する私を救ったのが、望外の海の恵み?中アジの大群の到来だった。小アジの群れは、朝8:30頃からは中アジの群れに変わり、活きエサ用の小アジとの違いが一目でわかるほどにグンとサイズアップ。中には25cmに至ろうかというデカアジ間近のサイズも混じり、私は夢中になって釣り続けた。
中アジはベタ底付近のタナを丁寧に探ることでアタリに出逢えるパターンを掴み、ほぼ一投必中の確立で釣れ続ける。クーラーの中は底が見えなくなる程に中アジで賑やかになった。

一投必中の秘訣は「重厚タックル」
置き竿の沈め釣りで青物の到来を待つ傍らで、中アジを狙ってのサビキ釣りも続ける隣の釣り人は、速い潮流に悩まされていた。ほぼ一投必中で中アジを釣り続ける私に「(サビキを)入れたら絶対釣ってますね」と興味津々の様子。その秘訣は私がとっとパークで経験した中で得た「重厚タックル」にあった。
他の釣り場では磯竿にドンブリカゴ15号で臨んでいるが、手狭で潮流が速いとっとパーク小島では、速い潮流に流されずに撒きえエサのアミエビを海底に速攻で着底させる必要がある。そこで3.0mの投げ釣り用の竿に30号オモリの鉄カゴ、ミチイト5号を巻いた両軸リールの強度を重視した3点セットに行き着いた。
