この悲惨な節目を迎えたのはつい昨年のことです。

2024年の世界の平均気温は、19世紀後半の平均気温(産業革命以前産業革命以前の水準を示すのによく用いられる)より1.6℃も高かったのです。

温暖化がこのまま進むと、2100年までに平均気温はさらに0.5℃上昇する恐れがあります。

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地球温暖化がますます進み、暑さで人が住めない場所が3倍に / Credit:Canva

そして研究チームは、そのような状態になると、若年成人にとっての「uncompensable threshold」にあたる陸地面積が3倍になると報告しました。

つまり、健康な成人でも移住できないほど暑い陸地面積が3倍に拡大するというのです。

これは、アメリカとほぼ同じ大きさの陸地が、そのような危険地帯になることを示唆しています。

特に深刻な影響を受けるのは、アフリカ、南アジアの一部です。

これらの地域では、定期的に湿球温度35℃に達する可能性があり、大規模な人命被害が懸念されています。

この研究は、「地球温暖化は単なる気温の上昇ではなく、人類の生存を脅かすレベルに達しつつある」ことを警告しています。

未来が「焼けるような世界」にならないために、早急な対策が必要です。

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参考文献

Places on Earth Too Hot For Humans Will Triple This Century, Scientists Warn
https://www.sciencealert.com/places-on-earth-too-hot-for-humans-will-triple-this-century-scientists-warn

Half a degree rise in global warming will triple area of Earth too hot for humans
https://www.kcl.ac.uk/news/half-a-degree-rise-in-global-warming-will-triple-area-of-earth-too-hot-for-humans