ゾウの鼻は、まるで人間の手や指のように器用に動かせます。

鼻の先端をてのひらのように動かし、果物をつかむことができるのです。

ではゾウは、どうしてそこまで器用に鼻を動かすことができるのでしょうか。

その秘密を解説します。

目次

  • ゾウが鼻を器用に動かせる理由
  • ゾウは長い鼻を効率的に動かしている!バナナも剥ける!

ゾウが鼻を器用に動かせる理由

赤ちゃんゾウが鼻先を器用に使って野菜をつかみ、柵の向こうにもっていってしまいます。

おそらく、それらのおやつを美味しそうに食べているのでしょう。

またすぐに鼻を出して、次のおやつを待っている様子は、子供がおやつをおねだりしているように見えます。

ゾウの鼻だけしか映っていませんが、なんとも微笑ましい動画ですね。

この動画を見た多くの人は、赤ちゃんゾウの愛らしさだけでなく、鼻の器用さにも驚きます。

柵の下から出された鼻は、俊敏かつ柔らかで、まるで人間の手や指のように器用に野菜をつかんでいるのです。

では、どうしてゾウの鼻は、ここまで器用に動くのでしょうか。

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ゾウの鼻は4万もの筋肉で構成されている / Credit:Canva

ゾウの鼻とは、鼻と上唇が一緒になって長く伸びた部位です。

そしてゾウの鼻に骨は存在せず、すべてが筋肉で構成されています。

しかも鼻の筋肉は4万個以上もあり、人間の身体全体には600の筋肉しかないことを考えると、ゾウの鼻の複雑さと緻密さがよく理解できます。

ゾウの鼻は、このように「筋肉の集合体」なので、驚くべき柔軟性と制御力をもっているのです。

また、ドイツのベルリン・フンボルト大学(Humboldt University of Berlin)の2023年の研究では、ゾウのヒゲが果たす役割に焦点が当てられました。