さらに、SNSをチェックする時間をあらかじめ決めておくことで、「今は作業に集中する時間」と脳に認識させることができます。

こうして環境を整えるだけで、意志の力を使わずに自然と集中力を高めることができるのです。

もしこうした行動自体が苦痛すぎて無理となる人がいた場合、それは立派な中毒症状です。もはや専門家による治療が必要な状態と言えるでしょう。

まとめ:集中を切らさないために

集中力を高めるためには、まずドーパミンの仕組みを活用し、作業に対して自然とやる気が湧くような工夫をすることが大切です。

また、脳の注意リソースには限界があるため、短時間の集中と休憩を繰り返すポモドーロ・テクニックを活用すると効率よく作業が進みます。

そして、スマホやSNSといった外部の誘惑を減らし、集中しやすい環境を作ることで、無理なく集中力を維持することができます。

これらの方法を試せば、「集中できない……」という悩みから解放されるはずです。あなたも今日から、科学の力を使って「集中力の達人」になってみませんか?

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参考文献

The Pomodoro Technique: The Acclaimed Time-Management System That Has Transformed How We Work
https://amzn.to/4hMdI5u

元論文

Neuronal Reward and Decision Signals: From Theories to Data
https://journals.physiology.org/doi/full/10.1152/physrev.00023.2014

Brain Drain: The Mere Presence of One’s Own Smartphone Reduces Available Cognitive Capacity

ライター

相川 葵: 工学出身のライター。歴史やSF作品と絡めた科学の話が好き。イメージしやすい科学の解説をしていくことを目指す。