広島の前線は今冬複数の外国籍選手がチームを去ったが、代わりに昨季19ゴールを挙げたFWジャーメイン良が加入。中村といえどスタメンの座は簡単に手にできるものではないだろう。とはいえ、現時点でのアピールは十分すぎるほどであることも事実。チーム内の序列争いレベルを高める意味でも、今季こそ優勝を目指す広島にとって大きな存在になることは間違いない。

嶋本悠大(清水エスパルス)
昨年の高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ2024で優勝を成し遂げた大津高校。そんなチームで中心となっていたのが、清水エスパルスへ加入したMF嶋本悠大だ。今季の清水には、昨年プロ契約を結んだ下部組織出身のMF西原源樹をはじめ同世代の注目株が多数いる。そのなかで嶋本は、唯一開幕戦での出場機会を得た。
清水の開幕節の対戦相手は東京ヴェルディ。2023シーズンのJ1昇格プレーオフ決勝で激突し、試合終盤の失点によりJ1復帰を逃した因縁の相手でもある。ファンやサポーターにとっても過去にないほど注目度の高まった一戦で、嶋本はゲーム最終盤のわずかな時間プレーを許された。残念ながらボールを持てる時間は少なかったが、終了間際にインターセプトからカウンターの機会を作り攻撃完結が難しいと見るや落ち着いてボールをキープするなど、技術と状況判断力の高さを見せた。
嶋本が主戦場とする中盤中央は今冬新加入の選手も複数おりポジション争いは熾烈を極めるだろう。だが、開幕戦から出場機会を掴んだだけでなく物怖じしないプレーから一層期待が高まったことは間違いない。

新井悠太(東京ヴェルディ)
2023年から2シーズンの特別指定を経て東京ヴェルディへ加入したMF新井悠太。大学3年時に出場したJ2リーグ第24節のV・ファーレン長崎戦でいきなりゴールをマークし、続く第25節町田ゼルビア戦では、途中出場から左サイドで圧倒的な存在感を放ちアシストを挙げるなど以前から注目度の高い選手だ。