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AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)2024/25のリーグステージ第8節が、2月17日から19日に各地で行われた。川崎フロンターレは18日、本拠地の等々力陸上競技場にてセントラルコースト・マリナーズ(豪州)と対戦。最終スコア2-0で勝利している。
長期政権を築いた鬼木達前監督(現鹿島アントラーズ)の退任に伴い、2025年から長谷部茂利監督(前アビスパ福岡)のもとでACLEを戦う川崎F。今年の公式戦3試合連続で無失点勝利と、長谷部新監督のもとで最高のスタートを切った。
ここではACLEセントラルコースト戦を振り返るとともに、新監督を迎えた川崎Fの戦術的特色や今後の課題に言及する。現地取材で得た長谷部監督の試合後コメントも、併せて紹介したい。
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新監督仕込みの守備が浸透
この試合における両クラブの基本布陣は、川崎Fが[4-2-3-1]でセントラルコーストが[4-4-2]。川崎Fはトップ下のMF山内日向汰が相手ボール時に味方FWエリソンと横並びになり、[4-4-2]の守備隊形へ移行。この2人が相手センターバックからボランチへのパスコースを塞ぎながら、セントラルコーストのパス回しを片方のサイドへ追いやる意図が窺えた。
相手センターバックがボールを保持した際、ここへ川崎Fの2トップが寄せるという守備の段取りは、長谷部新監督のもとで既に浸透している。このときに相手ボランチへのパスコースを塞ぎながら相手センターバックに寄せるのが守備の約束事となっており、2月15日の名古屋グランパス戦(2025明治安田J1リーグ第1節)から先発メンバーを大幅に入れ替えて迎えたセントラルコースト戦においても、川崎Fの守備の統率はとれていた。