まったく活動の気配を見せない火山であっても、休んでいるわけでもなければ死んでいるわけでもない。いつでもその火蓋を切って大量のマグマを噴き出し、周囲に壊滅的被害をもたらす可能性があるのだ――。
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■サントリーニ火山
かつては一度も噴火した記録のない火山を「死火山」、噴火した記録はあるものの火山活動が見られない火山を「休火山」と呼んでいたが、どちらの用語も今は使われていない。どんな火山でも噴火する可能性はあるからだ。
そして噴火すれば壊滅的被害をもたらす超巨大火山もいつその目を覚ますのかまったくわからない。
穏やかなエーゲ海に囲まれたギリシャ・サントリーニ島のサントリーニ火山(Santorini volcano)は紀元前1600年頃に大噴火を起こしかつて島で栄えたミノア文明を滅亡させている。
そして今、サントリーニ火山では不気味な地震活動が続き、科学界が警鐘を鳴らしている。噴火の前兆となる群発地震である可能性があるという。
地球の現在の地質学的状況から判断すると、エーゲ海で今後100万年以内に大規模な噴火が起きる可能性は低いと考えられているが、可能性としてはいつでも大惨事は起き得る。
先の1月28日に異常な群発地震が始まって以来、サントリーニ島の火山系に注目が集まっている。はたして黙示録で描かれているような歴史的大噴火が迫っているのだろうか。
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(画像=サントリーニ・カルデラ 画像は「Wikipedia」より,『TOCANA』より 引用)