■予想すらできない事故が起こるケースも

「浴室での事故」と聞くと、転落や火傷、溺水のいずれかを思い浮かべる人が多いのではないだろうか。しかし浴室には、大人が予想もできないような思わぬ危険が多数眠っているのだ。

例えば、「保護者がシャンプーを取ろうとして、同じ場所に置いていたカミソリを落としてしまった。それを子どもが拾って握ったため、人差し指に4針縫う切り傷を負った」(4歳)

「風呂場にはいろいろなおもちゃを持ち込んでいた。子どもが一人で入浴中、洗い場で座った際に、カプセルトイの小さな人形が肛門に入り取れなくなった。麻酔下で内視鏡により摘出した」(6歳)

「風呂場から音がしたので見に行くと、浴槽のふたの上に乗って風呂用洗剤のスプレーを触っており、口の周りや服に泡が付いていた。その後、嘔吐が続いたため、経過観察のため入院となった」(1歳)

…といった具合である。しかしいずれも「氷山の一角」であり、思いもよらぬような事故が日々、どこかの浴室で起こっているはずだ。

幼い子供と風呂、ここまで「注意してもし過ぎるということはない」という表現が適切な組み合わせは、そう無いだろう。