ひと昔前、夏場になるとテレビ局がこぞって特集を組んだネタが、視聴者から投稿された“心霊写真”である。旅行先や訪問先で予期せず撮られてしまうこの手の写真は、恐ろしい反面興味深くもあり、いずれは撮影した本人にとってさえ格好の話のタネに姿を変えてしまうものである。
ところが、人が寝食をし、常にやすらぎを求める自宅が撮影現場になってしまうと、事の深刻さは一変してくるようだ。今回は、セルフィー(自撮り写真)を撮ったばかりに背筋が凍る思いをした、あるイギリス人女性のニュースを紹介したい。
■恐怖のツーショット! 自撮りに写った男の顔
「私は幽霊やその類のものを信じたことがありません。他の誰かが写真を撮ったのであれば馬鹿なことだと考えたでしょうが、その“顔”はあまりにもハッキリとしていたんです」とメディアの取材に答えるのは、イングランド北西部、ランカシャー州のブラックプールに住む当時26歳のナターシャ・ボーデンさんだ。若くして2歳の娘を持つ母親でもある彼女は、ある夜に自宅の一室で写真を撮影したのである。
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「髪を染めたので、具合を確かめるために手っ取り早くセルフィーを撮ることにしたんです。それで、写真をパッと開いたときに、私の右肩に身を潜めた男の顔に気がつきました」(ナターシャ・ボーデンさん)
問題の写真を注意深く見ると、髪が垂れるボーデンさんの右肩に、直感的に人の顔と判別できる目元がこちらを覗いているように見える。セルフィーが撮られた時刻は午後11時と真夜中に近かったが、恐怖に駆られた彼女は居ても立ってもいられず、自宅であるアパートを娘を連れて飛び出した。
「私はホテルにチェックインして、ボーイフレンドに会ってほしいと頼みました。あんなものを見た後では、眠りに就ける方法がありません。――ホテル代はひと晩で40ポンドかかりましたが、それだけの値打ちがありましたよ」(ナターシャ・ボーデンさん)
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