ウクライナ戦争は2月24日で3年目が終わる。ウクライナ側には国民にも政治家にも長い戦争で疲れ、痛みが刻み込まれている。その痛みと悲しみを無視し、米国とロシアの2大国間で停戦交渉が進められることに戸惑いと怒りを感じている面もあるだろう。トランプ政権はウクライナ国民、政治家に対して、最大限の配慮が必要だ。
一方、ウクライナ側には停戦交渉で最大限の公平さを追求することは当然だが、交渉の最終場面で「公平」を取るか、「停戦、平和」を選ぶかの時を迎えたならば、ゼレンスキー大統領には後者を選択することを勧める。公平さは歴史に委ね、これ以上の犠牲が出ないように「停戦」を選ぶべきだ。たとえ、その停戦が‘冷たい和平‘だったとしても、一部の領土を失うことになったとしてもだ。公平さを追求するあまり、停戦の機会を失ってはならない。
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ヴァンス副大統領とトランプ大統領 同副大統領インスタグラムより
編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2025年2月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。