オーストラリア・クイーンズランド州の保護管であるアーニー・ライダー氏は、1963年に、この植物の葉で顔と腕と胸を負傷しました。
彼は当時のことを次のように述べています。
「2、3日の間、その痛みは耐えられないものでした。
私は働くことも眠ることもできず、2週間ほど酷い痛みで苦しみました。
その後、刺すような痛みは2年間続き、冷たいシャワーを浴びる度に激痛を感じました。
この痛みに匹敵するものはありません。
他のどんな痛みと比べても、10倍以上は酷いものです」
また、ジェームズクック大学(James Cook University)の大学院生だったマリーナ・ハーレー氏も、ギンピ・ギンピにひどく苦しめられました。
彼女は3年間をギンピ・ギンピの研究に費やしましたが、その期間、空気中を舞うギンピ・ギンピのトゲに曝されていました。
その結果、彼女は絶えずくしゃみ、涙、鼻水に悩まされることになりました。
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彼女は、「アレルギー反応は時間と共にひどくなり、かゆみと蕁麻疹を引き起こし、最終的には入院とステロイド治療が必要になりました」と述べています。
ギンピ・ギンピは直接触れずとも、周辺の人々の呼吸器系に問題を生じさせるのです。
そして彼女もまた、ギンピ・ギンピに触れてしまいました。
彼女はその痛みについて、本記事の冒頭で紹介したように「想像できる中でも最悪の痛み」「酸で焼かれるのと同時に感電するような痛み」だと述べています。
また他の事例の中には、痛みによって死を選んだケースもあるようです。
オーストラリアの元軍人のシリル・ブロムリー氏は、1994年の手紙で「軍事訓練中にギンピ・ギンピの木の上に落ちた」と書いています。
彼は、3週間にわたって病院のベッドに縛り付けられましたが、痛みで狂ったように暴れるしかありませんでした。