特に高齢者は1割負担で医療を受けられるため、残りの9割を現役世代が負担するという仕組みになっています。この見た目上の安さの裏には、若い世代の大きな負担が隠れており、全体としてのコストは非常に高いものとなっています。それにもかかわらず、医師会が自らの利権を守るためにこの構造を維持しようとする姿勢は批判を免れません。

 

日本の予算配分の歪みを直視する必要があります。過去30年間、公共事業・教育・防衛などの歳出はほとんど増えていません。増加したのは社会保障費と、それを補うための国債費(借金元本と利息の支払い)だけです。この異常な状況を放置し、社会保障費削減に反対し続けるのが厚労省と医師会、そして高齢者を支持基盤とする政治勢力なのです。