ちばぎんカップ 写真:Yusuke Sueyoshi

千葉県に本拠地を置く柏レイソル(J1)とジェフユナイテッド千葉(J2)による“千葉ダービーマッチ”『ちばぎんカップ』が2月9日にフクダ電子アリーナ(千葉県)で行われた。

直近2年は千葉が連勝していたが、29回目を迎えた今年はMF小屋松知哉やMF仲間隼斗のゴールなど3-0と3年ぶりに柏が勝利。ここでは、同試合で筆者が個人的に感じた両チームの収穫と課題をハイライトと共に振り返っていく。


小屋松知哉 写真:Getty Images

違いを見せたDF小屋松知哉

試合は開始早々に動いた。前半3分、柏は自陣からのビルドアップでチャンスを伺う。DF杉岡大暉からMF仲間隼人、DF小屋松知哉へと華麗なパスワークで左サイドに展開し、ペナルティエリア外からボールを持ち込んだ小屋松が同エリア内に侵入するとカットインからのシュートが右ゴール隅に突き刺さり先制した。

その後も攻め込む柏は前半41分に相手の隙をつき追加点を生み出した。フリーキックのキッカーMF原田亘の素早いリスタートでMF小泉佳穂にボールを供給。シュートフェイントから左足で放ったシュートは一度ポストに弾かれるも、こぼれ球に反応した小屋松が落ち着いて2点目を決め2-0と柏リードで前半を折り返した。

後半も小屋松がひと際輝きを放つ。後半開始2分、FW細谷真大がペナルティエリア内にボールを持ち込んでセンタリングを供給するとパスを受けた小屋松がダイレクトで折り返し、MF仲間が流し込んでリードを3点に広げた。小屋松はこの試合2ゴール1アシストと全ての得点に関わり文句なしのMVPに輝いた。


小泉佳穂(浦和レッズ所属時)写真:Getty Images

リカルドサッカーの申し子MF小泉佳穂

この試合で小屋松と並び随所で存在感を示したのが司令塔の小泉だ。柏の新指揮官リカルド・ロドリゲス氏とは浦和レッズ時代(2021~2022)に共にプレーしており、リカルド監督の「後ろからつなぐパスサッカー」をチームで最も熟知している男である。そんな小泉は味方のパスを引き出す頭脳的なポジショニングやラストパスの供給など随所に効いていた印象が強く、小屋松の2点目も小泉が起点だった。シーズンを通じて同様のパフォーマンスを発揮することが出来れば、今季のJ1で柏が台風の目となる可能性は大いにある。


リカルド・ロドリゲス監督 写真:Getty Images

新戦力との融合