朝食にベーコンやソーセージを食べるのが日課になっている人は多いでしょう。
肉のジューシーな味わいと香ばしい風味は、食欲をそそりますよね。
しかし加工された赤身肉を食べすぎると、知らず知らずのうちに脳の健康を損なってしまうかもしれません。
米ハーバード大学(Harvard University)の最新研究で、加工赤身肉を頻繁に食べる人は認知機能の低下や認知症のリスクが高まる可能性があると判明したのです。
研究の詳細は2024年2月11日付で医学雑誌『Neurology』に掲載されています。
目次
- 加工赤身肉を食べすぎると認知症になりやすい
- 加工赤身肉を「ある食品」に変えると脳を守れる
加工赤身肉を食べすぎると認知症になりやすい
加工赤身肉が健康に悪いという話は、すでによく知られています。
これまでの研究でも、ベーコンやソーセージ、ホットドッグ、サラミなどの加工肉が心臓病やがんのリスクを高めることが指摘されてきました。
しかし「脳」に与える影響についてはあまり注目されていませんでした。
これまでの研究では、高脂肪・高塩分の食事が高血圧や動脈硬化を引き起こし、それが脳卒中や認知症につながる可能性があることが分かっています。
また肉の加工過程で生じる有害な化学物質が神経細胞に悪影響を与える可能性も指摘されています。
それでも実際に赤身肉を長期間摂取することで、認知機能がどの程度低下するのか、またどのような影響があるのかについては、明確なデータが不足していました。
そこでハーバード大学の研究チームはこの問題を科学的に解明するため、大規模な調査を実施しました。
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研究チームは米国の大規模データを活用し、調査開始時点で認知症を発症していない13万3771人の参加者の食生活と認知機能の関係を分析しました。
具体的には、すべての参加者は2〜4年ごとに日々の食事内容を回答する追跡調査を実に43年間続けています。