黒坂岳央です。
経済学者の成田悠輔氏が次のような投稿をした。
「なぜXではバカほど自信満々なのか」という論文を書きたい
— 成田 悠輔 (@narita_yusuke) February 8, 2025
このことはダニング=クルーガー効果という認知バイアスの一種で説明できるのだが、成田氏ほどの人物がこのことを知らないはずはない。だが面白いテーマだと感じたので考察したいと思う。
※本稿の文脈におけるバカの定義とは「知能指数が低い」のではなく、認知のゆがみが極端に大きく、それ故に失笑を買う「一般化できない極端にズレた発言、ズレた世界観を持つ人たち」を指している。
尚、上から目線で見下す意図はなく、本稿は彼らの行動心理を考察する目的を持って書かれた。
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watchara songprasert/iStock
バカは発言の裏取りをしない
バカがSNSへ投稿する時の特徴、それは「自分の見解、情報の裏取りを一切しない」という点で共通している。
ある程度、社会性がある人ならSNSという空間はリアルでの発言より、よほどリスクが大きくそれ故に気をつけて発言しなければいけない、ということを知っている。
だからこそ、誰もが発言をする前には「これは正しいか?」という答え合わせをすることになる。筆者は必ずそうする。最近では自分の発言に自信がない時は、必ずAIでチェックし時には修正の上で投稿するように意識する。
だが、バカはそれをしない。心で感じたこと、頭に浮かんだことを無編集でそのまま主観的に言語化する。彼らは自分たちが感じたことを信じて疑わない、だから彼らは極めて自信満々だ。
普通、情報の裏取りをすると発言のトーンはグラデーションのように濃淡が分かれる。確信が持てない点と、断言できる点とで勢いに差が出るのが普通だからだ。だが、すべてを信じる時、その発言は丸ごと自信満々になる。
バカは主観的である
そしてバカは常に主観的である。