つまり今回の研究は、「不規則な生活によって太る」という次のメカニズムを解明したことになります。
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①不規則な生活によって体内時計の機能が低下、②脂肪細胞からFGF21の分泌量が増加、③脂肪細胞のインスリン感受性が増加、④脂肪細胞の肥大化(肥満)
この発見は、夜型生活やシフトワークをしている人がなぜ太りやすいのかを科学的に説明するものであり、肥満予防のヒントになるかもしれません。
今回はマウスによる実験でしたが、私たち人間も、規則正しい生活をすることで、脂肪がたまりにくい体を作ることができるかもしれません。
体型を気にしているなら、「体内時計」を意識した生活を始めるのも良さそうです。
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参考文献
健康衛生学研究室の榛葉繁紀教授を中心とする研究グループが、不規則な生活により太るメカニズムを解明しました
https://www.pha.nihon-u.ac.jp/education-info/20250205/
元論文
Deletion of Arntl, a component of the molecular clock, in adipocytes leads to cellular hypertrophy by increasing insulin sensitivity via FGF21
https://doi.org/10.1038/s44323-025-00023-7
ライター
大倉康弘: 得意なジャンルはテクノロジー系。機械構造・生物構造・社会構造など構造を把握するのが好き。科学的で不思議なおもちゃにも目がない。趣味は読書で、読み始めたら朝になってるタイプ。
編集者
ナゾロジー 編集部