恐竜はトカゲのようなイメージが強い一方で、羽毛があったという説も一般的になって来ました。

では羽毛があったがあったと考えられる恐竜は、どのようなものがいるのでしょうか?

実は日本で発見された、羽毛があったと考えられている恐竜の化石があります。

それはまるで眠るような姿で発見されていて、もともとは丸くてふわふわな「毛玉ちゃん」だった可能性があるのです。

この兵庫県、丹波篠山で見つかった毛玉ちゃんは、小型の恐竜でした。恐竜なのに毛玉ちゃん。爬虫類なのに、ふわふわ。これはどうしたことでしょう。

毛玉ちゃんはトロオドン科獣脚類という種類の恐竜だということがわかりました。トロオドン科とは、獣脚類恐竜の中で最も鳥に近いグループのひとつです。しかも、毛玉ちゃんはトロオドン科の新属新種でした。

鳥は恐竜から進化したという説は、今では大抵の人が知っています。でも、どこまでが恐竜で、どこからが鳥なのでしょう?

空を飛べるように進化したのが鳥?

でも、鳥の中にはダチョウはペンギンのように空を飛ばない(飛べない)種類もいますよね。

爬虫類は体がウロコで覆われていて、鳥は羽毛で覆われている(脚はウロコです)。現代ではそうです。しかし、鳥の進化の途中にあっては爬虫類も羽毛を持ったものがいました。そういう恐竜は「羽毛恐竜」と呼ばれています。

恐竜なのにふわふわ。怖いのか、可愛いのか、どっちだ?と言いたくなる羽毛恐竜について、この毛玉ちゃんを例にとって見てみましょう。

目次

  • 丹波篠山で発掘されたおふわふわなチビ恐竜
  • 空を飛ぶ前から羽毛を持っていた「羽毛恐竜」

丹波篠山で発掘されたおふわふわなチビ恐竜

2010年9月のこと、毛玉ちゃんは公園で見つかりました。

兵庫県の丹波篠山市にある兵庫県立丹波並木道中央公園で、地元の地層探索グループ「篠山層群をしらべる会」が調査していた公園内の岩砕から、松原薫さん大江孝治さんが化石を含んだ岩の塊を見つけたのです。