(労働市場にネガティブ/ニュートラル)
・NFPが市場予想や前月を下回る ・週当たり労働時間は短縮 ・不完全雇用率が横ばい ・失業者のうち失職者は小幅増加
以下は、今回の雇用統計の詳細。
〇非農業部門就労者数
米1月雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)は前月比14.3万人増となり、市場予想の17万人増を下回った。前月の30.7人増(25.6万人増から上方修正)からは、概ね半減した。
NFPの内訳をみると、民間就労者数は前月比11.1万人増と市場予想の14万人増を下回った。前月の27.3万人増(22.3万人増から上方修正)を超えた。民間サービス業は11.1万人増と、前月の27.5万人増(23.1万人増から上方修正)を下回った。
チャート:NFPは堅調な伸びを維持、失業率は2カ月連続で低下
(出所:Street Insights)
24年11月分の4.9万人の上方修正(21.2万人増→26.1万人増)と合わせ、過去2ヵ月分では合計で10万人の上方修正となった。これで、2023年以降では、24回のうち8回目の上方修正(16回は下方修正)となる。
チャート:NFPと修正幅(グレー枠は2023年以降の修正幅)
(出所:Street Insights)
年次基準改定により、24年3月までの1年間で58.9万人の下方修正となった。2024年8月の速報値の81.8万人の下方修正から、下げ幅を縮小した。ただし、月平均では2024年につき2024年の月平均の伸びは18.6万人増→16.6万人増へ下方修正、2023年は25.1万人増→21.6万人増へ下方修正された。
チャート:年次基準改定に伴いNFPは修正、過去2年間は月平均でそろって下方修正に
(出所:Street Insights)
サービス部門のセクター別動向は11業種中で8業種で増加し、速報値ベースでの前月の9業種を下回った。今回最も雇用が増加した業種は16カ月連続で教育・健康、前月に続き小売、政府が並んだ。一方で、年末商戦の終了が一因か娯楽・宿泊の他、専門サービスが減少した。