図4が日本政府の総固定資本形成、固定資本減耗、純固定資本形成です。
家計と同様に、2000年頃から減少し、その後は停滞傾向が続いています。
純固定資本形成を見ても2000年代後半あたりから、プラスながらも非常に低い水準で推移しています。
5. 日本の固定資本減耗・純固定資本形成の特徴
日本はバブル期に総固定資本形成が大きく増加し、その後やや減少しています。
最も規模の大きな企業による投資が高止まりしてきた事で、全体としてもそれほどは減っていませんが、家計と政府の投資は明らかに当時よりも減っているようです。
一方で、純固定資本形成を見ると、家計はマイナスで推移するようになり、固定資産残高の合計値が目減りしている事になります。
一方で企業と政府は当時よりも大きく目減りしてはいますが、ややプラスで推移していて多少資産価値を増加させる程度の投資規模が続いている事になります。
政府の場合は、総固定資本形成が減っていますが、道路や橋梁など耐用年数の長い固定資産が多いため、固定資本減耗も均されているのかもしれませんね。
企業も政府も2010年代からやや総固定資本形成が増えていますので、バブル・バブル崩壊の調整期が終わり、徐々に投資が増えるタイミングになっているようにも見受けられます。
皆さんはどのように考えますか?
編集部より:この記事は株式会社小川製作所 小川製作所ブログ 2025年2月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は「小川製作所ブログ:日本の経済統計と転換点」をご覧ください。