昨季をもって5年間指揮を執った長谷部茂利監督が退任し、新体制で迎える今季。残念ながらJ2時代からチームを支え続けたDFドウグラス・グローリやMF前寛之といった主力選手はチームを離れたが、各ポジションに頼もしい新戦力を加えている。堅守を貫くためにも重要なセンターバックにはDF上島拓巳とDF安藤智哉を獲得。選手の流出もあったポジションだが、昨季までと同様高さと強さを兼ね備える選手を揃えた。中盤では豊富な運動量が魅力のMF見木友哉とMF名古新太郎を補強。ともに得点力も高く、中央のキーマンとしての働きに期待だ。また、攻撃面ではFW藤本一輝の獲得も大きい。昨季町田では36試合に出場して3ゴール3アシストを挙げており、その突破力や高さが福岡でどう活きるのか注目したい。

長くチームを支えた選手の流出があったものの、それを補うだけでなく攻守ともにさらなるレベルアップにつながる補強が実現したことから戦力アップに成功したクラブ6位とした。


サンフレッチェ広島 写真:Getty Images

5位:サンフレッチェ広島

主なIN選手

  • MF菅大輝(北海道コンサドーレ札幌より完全移籍)
  • MF田中聡(湘南ベルマーレより完全移籍)
  • MF井上潮音(横浜FCより完全移籍)
  • FWジャーメイン良(ジュビロ磐田より完全移籍)

主なOUT選手

  • MF青山敏弘(引退)
  • MF松本泰志(浦和レッズへ完全移籍)
  • FWドウグラス・ヴィエイラ(契約満了)
  • FWピエロス・ソティリウ(APOEL FCへ加入)
  • FWゴンサロ・パシエンシア(スポルチ・レシフェへ加入)

昨季は惜しくも2位でシーズンを終えたサンフレッチェ広島。直近3シーズンいずれも3位以内のチームが今季見据えるのは優勝のみ。今冬の補強は、そんな意気込みがありありと伝わってくるものとなっている。日本代表経験者が多くを占める守備陣に大きな動きはなく、今季も安定感のある守備力が期待できる。中盤では、クラブのレジェンドでもあるMF青山敏弘が昨季をもって引退。加えて急激にチーム内での存在感を高めていたMF松本泰志が移籍と、決して小さくない戦力流出があった。しかし、新加入選手たちには彼ら以上の働きと今後の成長を期待できる。