インドに暮らすカイラシュ・シンも入浴をやめてしまった男性の一人です。

彼は若い頃に「入浴をやめれば息子を授かる」とのお告げを受けたことがきっかけで、お風呂に入らなくなりました。

ところがその後、彼が授かったのは7人の娘であり、男の子を授かることはありませんでした。

それでも彼は徹底してお風呂に入らず、髪を切ることもやめて、歯も磨かなくなったのです。

そのせいで彼は「地球上で最も臭う男性(the smelliest man on Earth)」と呼ばれています。

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カイラシュ・シン/ Credit: Daniel Arenson, Sci-Fi & Fantasy Author(Facebook, 2022)

2009年時点で、入浴をやめてから35年以上が経過していました。

彼はお風呂の代わりに焚き火にあたることで、体の細菌や感染症を殺すことでできると信じています。

その3:18世紀の汚い男性「ダーティ・ディック」

18世紀にもお風呂に入ることをやめた男性がいました。

彼の名前はナサニエル・ベントリー(1735–1809)で、ロンドンの商人をしていました。

しかし彼は婚約者が結婚式の日に亡くなったことをきっかけに、お風呂に入ることをやめ、身なりや家の掃除も全くしなくなったのです。

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ダーティ・ディックの肖像/ Credit: en.wikipedia

その汚れた習慣は当時の有名人となり、「ダーティ・ディック(Dirty Dick)」と呼ばれるようになりました。

また彼自身だけでなく、彼の家や倉庫まで非常に汚れていたので、手紙は「ダーティ・ウェアハウス、ロンドン宛」と書くだけで、彼の家に届いたといいます。

この3人はあまりに極端なケースであり、私たちが真似できるようなことではありません。

では、お風呂に入らないと科学的にどんなリスクがあるのでしょうか?

お風呂に入らなくなると何が起きる?

どれくらいの頻度でお風呂に入るべきかについて、明確な推奨事項はありません。専門家でも意見が異なることがあります。