インドに暮らすカイラシュ・シンも入浴をやめてしまった男性の一人です。
彼は若い頃に「入浴をやめれば息子を授かる」とのお告げを受けたことがきっかけで、お風呂に入らなくなりました。
ところがその後、彼が授かったのは7人の娘であり、男の子を授かることはありませんでした。
それでも彼は徹底してお風呂に入らず、髪を切ることもやめて、歯も磨かなくなったのです。
そのせいで彼は「地球上で最も臭う男性(the smelliest man on Earth)」と呼ばれています。
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2009年時点で、入浴をやめてから35年以上が経過していました。
彼はお風呂の代わりに焚き火にあたることで、体の細菌や感染症を殺すことでできると信じています。
その3:18世紀の汚い男性「ダーティ・ディック」
18世紀にもお風呂に入ることをやめた男性がいました。
彼の名前はナサニエル・ベントリー(1735–1809)で、ロンドンの商人をしていました。
しかし彼は婚約者が結婚式の日に亡くなったことをきっかけに、お風呂に入ることをやめ、身なりや家の掃除も全くしなくなったのです。
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その汚れた習慣は当時の有名人となり、「ダーティ・ディック(Dirty Dick)」と呼ばれるようになりました。
また彼自身だけでなく、彼の家や倉庫まで非常に汚れていたので、手紙は「ダーティ・ウェアハウス、ロンドン宛」と書くだけで、彼の家に届いたといいます。
この3人はあまりに極端なケースであり、私たちが真似できるようなことではありません。
では、お風呂に入らないと科学的にどんなリスクがあるのでしょうか?
お風呂に入らなくなると何が起きる?
どれくらいの頻度でお風呂に入るべきかについて、明確な推奨事項はありません。専門家でも意見が異なることがあります。