行方不明者の捜索は、家族にとって長く苦しいものとなる。日本では2023年に約9万人が行方不明となっている。多くは数日以内に発見されるが、長期間見つからないケースもある。だが、中には何十年も経過した後に突然姿を現し、家族や世間を驚かせるケースもある。今回は、長年行方不明となりながらも奇跡的に発見された3人の事例を紹介しよう。
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42年ぶりに発見されたルーラ・アン・ミラー
1974年、ルーラ・アン・ギレスピー・ミラー(当時28歳)は3人目の子どもを出産した。しかし、米インディアナ州ローレルの自宅から突然姿を消すこととなる。警察の記録によると、ルーラは「母親になるには若すぎる」と感じ、子どもたちを実家に預けたまま家を出たという。
彼女の最後の連絡は1975年に送られた手紙だった。この手紙の消印から、彼女がインディアナ州内の別の町にいたことは分かっていたが、それ以降、消息は完全に途絶えた。残された子どもたちは祖父母によって育てられたが、母親の行方は不明のままだった。

(画像=画像は「Daily Star」より、『TOCANA』より 引用)
しかし、2016年、娘のタミー・ミラーがルーラを捜そうと決意し、行方不明者の捜索団体「Doe Network」に依頼。インディアナ州警察のスコット・ジャービス刑事が捜査を担当し、同年3月、ルーラがテキサス州南部で暮らしていることを突き止めた。発見時、彼女は69歳になっていた。
1990年代以降、ルーラは別の名前で暮らしていた。犯罪歴はなく、身元が判明した後も匿名での生活を望んだため、警察はその意思を尊重した。ただし、娘のタミーには連絡先を伝え、再会の機会を持つこととなったという。