昨季のJ2昇格プレーオフ決勝では松本山雅相手に土壇場で追い付き、J2の最後の切符を掴み取ったカターレ富山。左サイドバックながら8得点を記録したDF安光を大宮に引き抜かれ、1トップをFW碓井聖生と争ったFWマテウス・レイリアがヴァンフォーレ甲府に移籍したのは痛手だが、多くの主力を維持することに成功した。
そのうえで、派手さはないものの堅実に選手層の積み上げに着手している。前線には愛媛FCで3シーズン24得点を挙げたFW松田力と、宮崎で8得点とブレイクしたFW武颯を獲得。左サイドバックにはJ1の湘南ベルマーレから期限付き移籍でDF吉田新、アスルクラロ沼津(J3)の主力だったDF濱託巳を獲得した。
センターバックにもザスパ群馬からDF酒井崇一を加えており、スカッド全体の厚みは確実に増した。ただ、J2では下位グループの予算規模であり現実的にはJ2残留が当面の目標となるだろう。決死の思いで掴んだJ2への切符を再び手放すことのないよう、一戦一戦を大事に戦うことが求められる。