大宮と同じく昇格チームのカターレ富山から獲得したDF安光将作も注目の1人。昨季の富山で8得点を挙げた攻撃力が魅力で、自身初のJ2でブレイクなるか。すべてが噛み合えば、J2を1年で通過し2017年以来のJ1復帰も夢ではない。

FC今治 サポーター 写真:Getty Images

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外国籍選手に注目

クラブ史上初のJ2昇格を達成したFC今治は、大宮と異なりさらなる変革を求めた。まず服部年宏監督が退任となり、V・ファーレン長崎のヘッドコーチを務めていた倉石圭二氏が新監督に就任。倉石氏は当時JFL(日本フットボールリーグ)だったテゲバジャーロ宮崎の監督を務めJ3参入へ導き、その後は宮崎のヘッドコーチや横浜FCのコーチ、長崎のコーチ・ヘッドコーチを歴任。2023年1月にS級コーチライセンスを取得しており、今回初めてJクラブの指揮を執ることとなった。

選手補強のプランは、J3を中心として各クラブの主力だった選手やJ1からの期限付き移籍、そして外国籍選手の獲得だ。前線の目玉はFC岐阜から獲得したFW藤岡浩介。昨季はキャリアハイとなる19得点を記録し、2022年から今治に所属するFWマルクス・ヴィニシウスと並んで得点王を獲得した。J3得点王2人を擁す攻撃陣がJ2でも得点を重ねられるのか、もしくはカテゴリーの変化に伴い得点減となるのかが順位を大きく左右しそうだ。

また、GKにも確かな実力者を確保。昨シーズンいわきFCの守護神だったGK立川小太郎を完全移籍で獲得した。昨季の今治は38試合で38失点とJ3から昇格した3クラブでは最も失点が多かったが、立川は昨季のJ2で4位タイとなる13試合でクリーンシートを達成しており、GKセランテスが抜けたものの穴とはならないだろう。

J1からの獲得はともにFC東京から。DF大森理生とMF梶浦勇輝を期限付きで獲得した。梶浦は今治1年目ながら副キャプテンの1人でもあり、昨季いわきでレギュラーだった大森と合わせチームの中心となる可能性は高い。さらに、外国籍選手にも注目だ。昨季19得点のFWヴィニシウスと、夏場に加入して6得点を記録したFWウェズレイ・タンキが健在。さらにブラジル人のDFダニーロとMFヴィニシウス・ディニス、韓国人のDFイ・ヨンジュンを獲得した。新加入の外国籍3選手はいずれもJリーグでのプレー経験がないものの、これまで多くの外国籍選手を“当ててきた”今治。今回の選手たちにも期待が高まる。


カターレ富山 写真:Getty Images

カターレ富山

まずはJ2残留が目標か