統計的には3つの設定間で有意な差は認められませんでした。

しかし、参加者の自由記述では、「剛性が変わると本物のように感じられ、最もリラックス できるように思えた」「強弱の違いが感じとれて、より生命感があり自然に思えた」など、可変剛性設定に対してポジティブなコメントが多く寄せられており、剛性変化の有望性が示唆されています

この研究は、ロボットが人にすり寄ることで、ストレス軽減に役立つ可能性があることを示しました。

今後の課題としては、可変剛性機構を改良し、より自然な動作を実現したり、長期的な使用による心理的影響を調べたりする点が挙げられます。

未来のセラピーロボットは、より動物に近い動きをすることで、ペットを飼えない人の心の支えとなる可能性があります。

21世紀のネコ型ロボットは、「頭をすり寄せる」癒し系なのかもしれません。

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参考文献

猫のように頭をすり寄せてくるロボットを開発し、その癒し効果を検証
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/technology-materials/20241225140000.html

元論文

Development of a Robotic Device that Performs Head Bunting to Relieve User Tension
https://doi.org/10.1145/3700600

ライター

大倉康弘: 得意なジャンルはテクノロジー系。機械構造・生物構造・社会構造など構造を把握するのが好き。科学的で不思議なおもちゃにも目がない。趣味は読書で、読み始めたら朝になってるタイプ。

編集者

ナゾロジー 編集部