※ CPI(エネルギー)はCPIの構成要素の一つである

2022年から2024年までの原油価格とCPI(エネルギー)の関係は以下となり、仮に原油価格が75ドル/バレルから60ドル/バレルへ20%下がると、CPIを0.6%押し下げる計算となる(※ほかの条件が変わらないことが前提)。

※ 回帰式y = 0.4647x+0.0276から、原油価格が20%下がると、CPI(エネルギー)は9.32%下がり(0.4647×▲20+0.0276)現在CPI(エネルギー)はCPIの中で6.442%を占めるため、▲9.32×6.442%=▲0.60%。※ 1に近いほど良い信頼性の高い決定係数(R2)が0.86のため、原油価格とCPI(エネルギー)の相関はかなり高い。

現在のCPIは前年比2.9%のため、FRBのインフレ目標2%に接近する。

※ CPIが下がればCPI(コア)が、CPI(コア)が下がればPCE(コア)が下がることが期待できる。PCE(コア)はFRBが最も重視する指数。

おおむねこのような戦略が考えられるのではないか。他にもあらゆる手段を使って、石油産業の育成と原油価格の下落という難しい二兎を追求し、準備が整ったら、ドル安政策にかじを切る。そして、エネルギー輸出を増大させ、就任演説で述べた「われわれは価格を引き下げ、戦略備蓄を上限まで補充し、米国のエネルギーを世界中に輸出する」が完成する。