このコラム欄でも書いたが、トランプ氏は米国の伝統的実用主義者(プラグマティズム)だ。実用主義は、真理や価値をそれらが生む実際的な結果や有用性に基づいて評価する哲学だ。実用主義の基本は「何がうまくいくか」に焦点を当てることであり、トランプ氏の政策や意思決定もこれに近い特徴を持っている。良し悪しは結果から判断できるからだ。

典型的な実用主義者のトランプ氏ならば、米国が再び偉大な国になるためならば、米国ファーストを止揚し、効率的な利他主義の船に乗り換えることもそう難しくはないだろう。

編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2025年2月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。