一方で、昨季チームに復帰した宇賀神友弥の引退や武者修行先から帰還してここからの活躍が楽しみだった武田英寿の移籍など残念な面もあった。とはいえ、新たに加入した選手や期限付き移籍先から復帰する選手たちの存在を考慮すれば大きく戦力アップを図れたことは間違いないことから評価を「A」とした。


長倉幹樹(アルビレックス新潟所属時) 写真:Getty Images

FW(フォワード):評価B

IN

  • 照内利和(ユースからトップ昇格)
  • 髙橋利樹(横浜FCへの期限付き移籍より復帰)
  • 長倉幹樹(アルビレックス新潟より完全移籍)

OUT

  • 興梠慎三(引退)
  • ブライアン・リンセン(NECナイメヘンへ完全移籍)
  • 木原励(レイラック滋賀へ期限付き移籍)

前線では、11シーズンにわたってクラブを支えてきた興梠慎三が昨季をもって引退。近年は先発する機会も減り得点数も伸び悩んでいたが、長く攻撃を牽引してきたベテランがチームを去った。また、昨季は17試合に出場し2ゴールを挙げたブライアン・リンセンもオランダへ移籍しており、頼もしい選手がチームを離れている。

しかし、即戦力の獲得により楽しみも多い。アルビレックス新潟より加入の長倉幹樹は昨季リーグ戦で30試合に出場し5ゴールをマーク。加えてYBCルヴァンカップでは6ゴールを挙げて大会得点王に輝いており、新潟の準優勝の立役者となった選手だ。浦和の下部組織出身であることも含め、今から期待に胸を膨らませるファンやサポーターも数多くいることだろう。また、横浜FCへと期限付き移籍していた髙橋利樹がチームに復帰。移籍後は31試合に出場し4ゴールと前線の主軸を務め、結果を残しての帰還となった。

寂しいベテランとの別れがありつつも、新たな得点源の獲得には成功した浦和。選手層という面でも満足のいく補強になったと言えることから評価を「B」とした。