では、バイオスフィア2の施設はその後どうなったのか?
1994年6月、2回目の実験の途中で運営会社が解散し、施設は宙に浮いた状態となりました。
一度は住宅や店舗建設のため取り壊される予定も持ち上がりましたが、2011年にアリゾナ大学が研究用施設として所有権を取得。
現在では、月や火星で野菜を栽培する方法を調べたり、生命のない土壌が数年かけて肥沃な土壌に変わるプロセスを解明する研究が続けられています。
今の段階では、他惑星にドーム型の居住室を作ったとしても、そこで人類が何十年、何百年と暮らしていくのは難しいのかもしれませんね。
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参考文献
Eight go mad in Arizona: how a lockdown experiment went horribly wrong
https://www.theguardian.com/film/2020/jul/13/spaceship-earth-arizona-biosphere-2-lockdown
ライター
大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。
編集者
ナゾロジー 編集部