しかし、新加入選手はいずれも豪華な顔ぶれとなった。注目の新たな守護神候補としては、GKシュミット・ダニエルを獲得。残念ながら怪我の治療のためにチームを離れると1月28日にクラブからリリースがあったが、復帰すれば間違いなく頼りになる選手だ。また、最終ラインにはDF宮大樹とDF佐藤瑶大の2名を獲得。宮は186cmの高さを武器に空中戦の強さを誇り、左利きという点も含めて新たな守備の一角として期待される。佐藤も空中戦の強さには定評があり、高精度のフィードからチャンスにも絡めるのが魅力だ。

注目の新戦力が怪我に見舞われた名古屋だが、新加入選手はいずれも即戦力ばかり。長くゴールを守ってきた守護神を失ったことに違いはないが、戦力の底上げは十分に図れたと言えようことから評価を「B」とした。

原輝綺(清水エスパルス所属時) 写真:Getty Images

MF(ミッドフィールダー):評価B

IN

  • 加藤玄(筑波大学より加入)
  • 浅野雄也(北海道コンサドーレ札幌より完全移籍)
  • 原輝綺(清水エスパルスより完全移籍)

OUT

  • 豊田晃大(エリース豊島FCへ加入)
  • 重廣卓也(徳島ヴォルティスへ完全移籍)
  • 吉田温紀(愛媛FCへ期限付き移籍)
  • 倍井謙(ジュビロ磐田へ期限付き移籍)
  • ホセ・カラバリ(契約解除)

中盤の新戦力は少数精鋭だ。原輝綺は、右サイドバックやセンターバックなど複数のポジションを高いレベルでこなすユーティリティ性が魅力。名古屋での起用法も含めて注目度の高い存在だ。また、北海道コンサドーレ札幌より加入の浅野雄也は、昨シーズンこそ怪我の影響もあり22試合で4ゴールという結果に留まったが、2023シーズンには12ゴールを挙げており得点力アップにもつながる補強と言えよう。

一方で、チームを離れた選手も複数いる。その中でも、比較的チャンスを多く貰っていた倍井謙と吉田温紀の若手2名はそれぞれJ2クラブへ期限付き移籍。名古屋で見られないのは残念だが、J2で安定して出場機会を得られれば急成長も十分あり得るだけに武者修行の成果に期待したい。