「どのように生きるか」が大切なのではなく、「どのように生き、どのように死ぬかを選択できること」が大切なのです。どの選択をするかについては正解はありません。どの選択が正しいかについて議論しても、誰もが納得できる結論に至ることはありません。本人の死生観に他人が干渉するべきではありません。この映画では、安楽死の概念が適切に表現されています。

8.映画「ブラックバード 家族が家族であるうちに」(2019年、アメリカ)

Amazonプライムビデオで視聴することが可能です。

ALSに罹患した女性を、不正に致死薬を入手した夫(医師)が自殺幇助するという話です。女性の娘が父親の不倫に気づき、母親の安楽死が父親により不正に誘導されているのではないかと疑問を抱き、安楽死に反対しました。女性は、「夫の不倫は、自分が望んだ不倫なのだ」と告白しました。自分の病気のことや自分の死後の夫の生活のことを考えて、夫の不倫を容認したわけです。告白により、家族のわだかまりは解消し、娘に抱かれながら女性は安楽死を遂げました。

問題なのは、この安楽死が法律に違反した自殺幇助である点です。法律に基づいた安楽死であれば、2人の独立した医師の診察を受ける必要があります。2人の医師の診察を受けていれば、女性の娘のような疑問を抱くことはありません。この映画では、悪意を持つ人は登場しないため問題は生じませんでした。しかし、もし悪意を持つ人が安楽死を誘導するようなことがあれば、それは単なる殺人です。

この映画は、安楽死は法律に基づいて実施するべきであることを暗に示しています。日本でも安楽死に類似した医療行為が実際には密かに行われているという真偽不明の話を聞いたことがあります。秘密裏に行われる悪意のある安楽死を防ぐという観点からも、安楽死の法制化は必要なのです。

9.映画「安楽死のススメ」(2025年3月公開予定、日本)

日本人男性の平均寿命が81.4歳 今の俺が27歳、てことは残り54年てこと ちょうど三分の一にきたってこと、 もう三分の一が終わったってこと で、残り三分の二が、これまでの三分の一より楽しい確率なんてかなり低いと思うんだ だって、最初の三分の一面白くない小説その後最後まで読まないでしょ? 大体の人がもうそこでやめるよ、「あ、もうこれ読まなくていいや」って じゃあもう、そこでやめた方がいいなって思って、早いうちに閉じちゃった方がいいなって思って