■英国の暗号研究者が解読した手紙

 1643年、若き聖職者のジョン・ウォリスは、ロンドンで開催されたディナーパーティーに参加していたとき、他のゲストが政治に関するゴシップを話しているのを耳にした。当時は、1642~51年の9年間にわたって騎士党(王党派)と円頂党(議会派)が軍事衝突を繰り返すイングランド内戦の最中だった。話によればチチェスター包囲戦で敵の手紙を入手したものの、誰もその手紙の暗号を解読できずにいるという。ウォリスは解読を申し出て、その夜寝る前には実際に成功した。ウォリスが暗号研究者としての道を歩み始める第一歩となる出来事だった。

 2020年10月7日、イギリスのドミニク・ウィンター・オークションは、ウォリスによって解読された53通の手紙のコレクションを29,000ポンド(約460万円)で販売した。だが、これらの手紙はウォリスの暗号解読の方法を明らかにするものではなかった。

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(画像=画像は、「Atlas Obscura」より,『TOCANA』より 引用)