私は日本でタクシーに乗る機会はあまりないのですが、乗った記憶の中で印象的なのは目的地を言うと運転手がナビに登録して「ではこちらのルートで走らせていただきます」と。なるほど、遠回りもしないし、交通渋滞も避けているので顧客目線のサービスとしては良くなっていますが、運転手は絶対に道を覚えないだろうな、という心配なのです。事実、先日、都内で待ち合わせをした相手が来ないのです。しばらくすると携帯にテキストが入り、「タクシーの運転手に全然違うところに連れていかれた。頭に来たので今から別のタクシーに乗り換えてそこに向かう」と。ちなみに待ち合わせは西麻布。連れていかれたのが芝だったそうで、いったいどうしてそういう間違いが起きるのか、想像できません。

カナダの税金に関する質問があり、私のビジネスパートナーが政府機関にメールで問い合わせたところ政府にしては珍しく1時間ぐらいで返事が返ってきました。内容を見るとこれがあまりにも素晴らしいパーフェクトなそしてしっかりした説明がなされています。一目見て「あぁ、これはAIが回答を作ったな」とわかりました。人間の表現にはもっとテイストがあって文章に粗があるのです。だけど完全無欠だとひねくれものの私には「人間味ないよなぁ」としか思えないです。

私が好きなYoutubeの番組があるのですが、最近、彼のトークが音声読み上げソフトになりました。声の質は似ているのですが、イントネーションがおかしいので10秒聞けば違和感満載になります。非常にがっかりでほとんど見なくなりました。Youtubeは動画配信者の個性が面白いのです。編集も大変だと思いますが、それをやっての価値なのです。皆さんの大好きな高橋洋一チャンネルが音声読み上げソフトに変わったら見ますか?そもそも画面は全く不必要な番組ですが、それでもそこに顔が出ているから見たくなるのでしょう。ラジオとは違いますよね。そこなのです、ポイントは。