三菱自動車は24年の販売台数は未発表ですが、たぶん85万台程度ではないかと思います。まぁ小粒。故に生き残りという意味では不利なのですが、業界全体が苦しい中、ニッチさもあり、まずまずの業績であること、今後5年ぐらいは毎年新車を投入する予定であり、オールラウンダーな品ぞろえをすることでユニークさを打ち出しながら市場をしっかり押さえていく戦略が見て取れます。もう一つは自動車の未来が今一つ読みにくいことがあるのでしょう。内燃機関、HV、EVという仕切り以外に自動運転から車載OSにSDVと切り口があります。では世の中の自動車が一気に変わるのか、といえばそれはなく、混在型が長く続くだろうとみています。
もう一つは三菱の強みは東南アジアであり、先進国に求められる斬新さというよりタフさとか価格的魅力であったりより実用的なクルマ作りである点です。実は私が大学生の時に乗っていたのは日本初の電動サンルーフ付きギャランΣ。三菱はエンジンに強みがあり、価格もお値打ちだったことが購入理由でした。今回、三菱は自動車マーケット戦国時代にあえてサイドラインに立ち、勝ち組に乗っかるつもりなのかもしれません。そりゃそうです。100万台も売っていない会社規模では大勝負には出られません。ただ、リスクをヘッジした賢いやり方にも見えるのです。三菱は堅実なり、ということでしょうか?
後記 カナダの歳入庁(CRA)とはカナダで事業をしている者にとって切っても切れない関係です。一昨日もある件で電話をすると「1時間半待ちです」と自動返答。1-800番号なのでスピーカーホンにして仕事をしながら待ち続けたら本当に1時間半で繋がりました。用件を言ってもまずは私が誰か証明するのが大変なのです。かつては生年月日とSIN(日本のマイナンバー)を言えばOKだったのに今では直近の納税額と納税日はとか、他の税金は何を払っているとかとにかく質問攻め。こちらがその答えを探すのに一苦労で20分ぐらいしてようやく本題。そしてその用事は3分で終わり。これじゃ大学病院並みだなと思わずぼやいてしまいました。非効率の賜物であります。