波紋の分析と古代火星の環境

 研究チームは、発見された波紋をもとにコンピューターモデルを作成し、湖の規模を推定した。波紋の高さや間隔は、水の量を推定する手がかりとなる。

 波紋の高さ6mm、間隔4~5cmというデータから、湖は浅く、おそらく水深2メートル以下だったと推定される。

 一つ目の波紋は、かつて風で形成された砂丘だった地域で発見された。二つ目は、硫酸塩を多く含む岩層「アマパリ・マーカーバンド」の近くで見つかった。

 これらの波紋は、わずかに異なる時代に形成されたもので、火星が温暖で高密度の大気を持つ時期が複数回、あるいは長期間にわたって存在したことを示唆している。

 この発見は、火星の環境変化を解明しようとする古気候研究に大きく貢献するだろう。NASAの探査車オポチュニティも、過去に火星で波紋を発見していたが、水域の性質は不明だった。

 今回のキュリオシティの発見は、古代火星の環境に新たな光を当てた。液体の水が存在した火星は、どのような姿をしていたのだろうか。もしそこに生命が息づいていたとしたら…。そんな想像をかき立てられる、ロマンあふれる発見である。今後の調査に期待したい。

提供元・TOCANA

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