医師が公開したある患者のX線画像が、医療界だけでなく一般社会にも衝撃を与えている。映し出されたのは、患者の下半身に数百個もの石灰化したサナダムシの卵が埋め込まれている様子だった―――。

サナダムシがもたらす驚きの事実

 サナダムシは寄生虫であり、通常は宿主の腸内に寄生して栄養を吸収する。しかし、多くの人が知らない事実として、サナダムシの卵は体内のどこにでも移動する可能性がある。足から脳に至るまで、体内のさまざまな部位に運ばれるのだ。時間が経つとこれらの卵は石灰化し、筋肉や脂肪などの軟組織に留まる場合には大きな脅威にはならない。しかし、脳に到達し石灰化すると「神経性嚢虫症」という命に関わる状態を引き起こす。