こうした批判を受けて、ロキーチは自らの過ちを認め、1984年版の同書の後書きにて謝罪の言葉を記しています。
ロキーチは「たとえ科学の名においてだろうと、神のまねごとをしたり、日常生活へ夜昼なしに介入する権利が私にあるはずがない」と述べました。
さらに彼はこの実験で3人のキリストたちを治療することはできなかったが、「患者がその信念を捨てるよう操作できるという、自分を神のごとき存在と考える私の妄想は治った」と話しています。
ちなみにこの物語は2017年に『3人のキリスト』として映画化もされました。
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参考文献
The True Story Behind The Failed Psychological Experiment Of The Three Christs of Ypsilanti
https://allthatsinteresting.com/three-christs
Three Thrown Over the Cuckoo’s Nest
https://www.damninteresting.com/three-thrown-over-the-cuckoos-nest/
ライター
大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。
編集者
ナゾロジー 編集部