人類が初めて宇宙に飛び立ったのは、1961年4月12日のこと。
旧ソ連の宇宙飛行士ユーリ・ガガーリンが史上初となる有人宇宙飛行を成功させました。
それから半世紀以上が経ち、人類の宇宙探査は目覚ましい発展を遂げています。
その中で着実に進められているのが「人類の火星移住計画」です。
しかしここに無視できない指摘があります。
米ライス大学(Rice University)の進化生物学者であるスコット・ソロモン(Scott Solomon)氏によれば、「もし人類が火星に移住できた場合、わずか数世代のうちに見た目が激変する」というのです。
地球人は一体どのような変貌を遂げて「火星人」となるのでしょうか?
目次
- 火星は人類が住める環境なのか?
- 火星で新たに進化する「ホモ・マルシアヌス」とは?
火星は人類が住める環境なのか?
イーロン・マスクがCEOを務めるアメリカの航空宇宙企業・スペースX社は現在、宇宙船「スターシップ」の開発を着々と進めています。
彼らの最終目標は人類の火星移住のための”箱舟”としてスターシップを用いることです。
具体的にスペースX社は2050年までに100万人を火星に移住させる計画を掲げています。
この壮大なビジョンが実現するかどうかは今後の進捗次第ですが、そもそも火星は人類が居住できるような場所なのでしょうか?
確かに火星は太陽系の中で最も地球に似た惑星であり、移住場所として最初のターゲットにするのは理にかなっています。
まず前提として、火星と地球はともに「岩石惑星」であり、人類が居住するための大地があります。
他方で木星や土星のような「ガス惑星」はガス主体でできているため、固体の地表面を持っていません。
また火星は地球と同じように、山や谷のような地球とよく似た多様な地形を持っています。
それから火星と地球は1日の長さがほぼ一緒です。