経営体質に疑問が寄せられる事態も
不振にあえぐなか、ペッパーフードサービスの経営体質に疑問が寄せられる事態も起きていた。22年、同社がHP上に掲載した社内報で、社員に向けて
「お客様に不快な思いをさせたネガティヴな従業員をゆるすことは、到底できません」
「どうやらこのネガティヴ従業員によって大部分のクレームが起こっているようです。『店舗では作業するだけで給料をもらえると思うのは大間違いです。』」
「再三にわたるクレームの当事者は、厳重な処分をします」
と書かれていたことが明るみに。さらに同年には、コスト削減のために料理用ビニール手袋の着用を片手のみにするよう本部が店舗に指示し、店舗のピーク時に両手に手袋を装着して調理していた従業員が、監視カメラで監視している上司から叱責されるケースもあるという事実も発覚した。
22年には創業者の一瀬邦夫氏が社長を退任し、後任には長男の一瀬健作氏が就任。経営再建を進めてきたが、ついに24年12月期には営業利益の黒字転換を見込むまでに改善が進んでいる。一瀬社長は9月14日付「東洋経済オンライン」インタビュー記事内で経営改善の要因として、不採算店舗の閉鎖、ファミリー客重視への転換、ボトムアップ型経営への転換、回転率重視から「食事の時間を楽しんでもらえるレストラン」への転換を挙げている。